序章〜FF14を始めるまで〜
そもそも私はゲームが苦手だ。
典型的なとりあえずコントローラーガチャガチャしちゃうタイプだ。
ひとり黙々と、感性の赴くままにガチャガチャすればいい。ちなみにこの2つはやりすぎて腱鞘炎になった。
これがぷよぷよになるともうダメ、連鎖とか考えられない。
あと負けず嫌いで、悔しい思いをしたくなくて子どもの頃から避けてきた節がある。マリカーもやったことない。
それでも父の影響で、ドラゴンクエストだけは3つほどプレイした。クリアできたのは1本だけだけど……。
ドラクエはシンプルでわかりやすい。鳥山先生のデザインも親しみやすく、ストーリーもおとぎ話っぽく王道でいて面白い。
あまりにも有名なファイナルファンタジーのことは知ってたけど、「難しそう!キャラがV系っぽい!」というだけのイメージだった。
結婚した旦那はいわゆるゲーマーだ。
熟考タイプで私とは正反対。
飲みに行ったりするよりも、家でゲームしていたいらしい。ゲームさえしていれば割と満足らしい。
どんなに忙しくても、パソコンをつけてゲームをする。だいたい1日に2〜3のゲームを順番にやる。
傍で見ている私は自然と詳しくなった。
その中のひとつがFF14だった。
エフェクトで画面がチカチカしてすごく目が疲れそう。ずっとマウスカチカチして指が疲れそう。そんな感想だった。
席を立った旦那が「シャキーン!て言ったら教えて!」ということが何度かあった。
どうやら『シャキーン!』はダンジョン突入の合図で、これが始まるとしばらく手が離せなくなる、ということを知った。
旦那の離席中、『デッ、デッ、デ デ』といういかにも何か始まった感のある音が鳴ったので忠犬な私が報告すると、「それは大丈夫〜」と言われてしまった。
なんか画面的にも明らかに何かが始まってるけどこれは良いんだ……やっぱFF難しい。F.A.T.Eと出ても報告義務なし、とそっと心に書き留めた。でもゲーム音痴なのでその後何回も報告した。
そんな日々に転機が訪れた。
2019年のファンフェスである。
旦那が中継を爆音で見ていた。ずっと出て喋ってるバンドマンみたいな人がこのゲームを作ってる吉田さんというらしい。
この頃、旦那がゲーム内で連れていたナマズが可愛かったのでFF14への好感度は以前よりやや上がっていた。
しばらく見ていると、ふむふむどうやら映画が公開されるらしい。
あ、これ、友だちがドラマ面白いって言ってたやつだ。これか〜〜!これだったのか〜!あの子の面白いはハズレがない。俄然興味出てきた。
そして「光のお父さん」の原作ブログを読む。超面白い。一晩で全部読んだ。
旦那がやってたのはこれだったのか。
次の日、旦那に「光のお父さん」の話をする。
「私もFF14やろっかな〜〜」
このとき半分本気半分冗談の発言だった。
そしてその30分後、私のアカウントができていた。
普段の旦那からは全く想像できない行動力で、私のアカウントを登録していたのだった。
正直「えーー!!まじで!?」と思ったが、今まで見たことないほど旦那が嬉しそうだったので、無料トライアルらしいし、まぁいっか。ということでぬるりと私のヒカセンライフが始まるのだった。
つづく